そろそろ年賀状を書かなきゃいけない季節ですね。私は毎年30日に書き始めてますけど・・・。
来年はねずみ年です。
ということで、以前「面白い徳利を見つけました。そのうち載せます。」と言ってすっかり忘れていた徳利の話です。

(同じ徳利を角度を変えて写したもの↑)
こちらの徳利、奥飛騨の骨董屋さんで見つけて、「兎の擬人化だー!わー!」と喜んで買ったものです。一個千円、九谷焼
兎が袋を引いてる図像なんて見たことなかったので、私の知らないお話が背景にあるんだろうと思い、調べるつもりだったのですが。・・・よく見ると、この兎、しっぽが長かった。

(図柄を見やすく編集した写真↑)
「こいつら兎じゃないじゃん!何者?」と、気味悪がったところで、ふと思い出した絵が。

(葛飾北斎北斎漫画』より《家久連里(かくれさと)》)

右下にいますね。似たようなポーズの「鼠」が。どうやらこれが元になっていたようです。何故この徳利では、こんな兎みたいになってしまったのか。たくさん描いてるうちに徐々に耳が伸びていったのか、これで兎のつもりだったのか、そもそもこの生き物が何だろうがどうでもよかったのか・・・真相は謎です。

ところで、北斎の《家久連里(かくれさと)》を真似したのは、この徳利が最初というわけではありません。

(歌川国輝(二代)《家久連里》1866)
こんな風に、カラーにアレンジされてたりします。

そして・・・昨日、うちの祖母が水墨画教室で描いてきた絵を見てドキリとしました。いるんですよ。また、こいつらが。

どうやらこの本を見たらしい。
増殖してるなぁ・・・。北斎もここまで描かれれば本望なのでは。ところでこの本の絵では、引っ張ってるのが袋ではなくて鈴ですね(元の絵では、袋にはたぶん砂金か米が入ってるんでしょう)。鼠と鈴、といえば「誰が猫の首に鈴を付けるか」というイソップ物語を思い出すのですが、他に何かあったっけ。これが猫につける鈴だとしたら、結局失敗に終わってしまう話なので、おめでたいんだかなんだか分からない絵ですね(笑)
ちなみに「誰が猫・・・」の話は、『絵入教訓近道』(1844)に、すでに可愛いイラスト付きで収録されています。

タイトルは、「鼠談合する話」です。
さて今日は、そろそろ年賀状の季節ということで手持ちの鼠画像をちょっと出してみました。あと1GBくらいあるので、年賀状のネタに困った方には、鼠ソムリエがお勧めの画像を紹介します。

いやぁ、今日の日記は頑張った。・・・ミクさんのイラストが恥ずかしくなったんで、流そうとしているのは秘密です。